<2019.4.4配信> 週間ブリーフ「トヨタ・GM・フォードが自動運転の基準作りで連携、ダイムラーと吉利が次期スマートEVを共同開発へ ほか」


 トヨタ自動車は、ハイブリッド車(HV)などに使われるモーター・PCU(パワー・コントロール・ユニット)システム制御などの車両電動化関連技術の特許約2万3740件をを無償で開放すると発表しました。今後の陣営拡大やコスト削減が狙いとみられ、電動車を開発・製造するための技術サポートも実施します。

 トヨタ自動車ソフトバンクの共同出資会社モネ・テクノロジーズは、同社にホンダ日野自動車が資本参加すると発表しました。クルマから取得できるデータを連携させるなどしてMaaS拡大を目指します。併せて、JR東日本や三菱地所など88社が参加し、サービス創出などで協力する「MONETコンソーシアム」設立も発表しました。

 日産自動車三菱自動車は共同開発した新型軽自動車、日産「デイズ」・三菱自「eK」の販売を開始しました。日産の運転支援技術を採用し、軽自動車では初めてとなる単一路線の自動運転技術などを搭載しています。

 また、日産新エネルギー・産業技術総合開発機(NEDO)兼松は米国カリフォルニア州で実施中の実証事業で、「CHAdeMO(チャデモ)」規格による出力100kWの超高速充電器の運用を開始したと発表しました。従来の2倍の出力で充電できるようにし、電気自動車(EV)の充電時間の短縮を図ります。

 いすゞ自動車は中型トラック「フォワード」に車両状態などのデータを通信できる車載端末を標準搭載、全車コネクテッド化として販売を開始しました。車両状態を把握して診断・整備に役立て、車両の稼働最大化につなげます。

 岩谷産業は、米国カリフォルニア州でメッサー社が運営する燃料電池車(FCV)向け水素ステーション 4 カ所を買収し、米国内で日本企業として初めて水素ステーション運営を開始したと発表しました。また、住友商事は、「空飛ぶクルマ」の商用サービスに向けて米Bell Helicopter Textron(ベル・ヘリコプター・テキストロン)と市場調査や共同研究推進に関する業務提携を締結しました。

 海外では、トヨタ自動車と米ゼネラル・モーターズ(GM)フォード・モーターの3社が自動運転車の安全基準作りで連携すると発表しました。米自動車技術者協会(SAE)と共同で「自動運転車安全コンソーシアム」(AVSC)を設立し、安全測定試験の標準化やデータ収集などで協力。業界統一基準を目指して国際団体や他の企業にも連携を呼びかけます。

 米国市場では、配車サービス大手の米リフトがナスダック市場で新規株式公開(IPO)しました。筆頭株主は楽天で保有比率は13%。ただ、上場2日目で公開価格の72ドルを割り込み、今後続くとみられる配車サービス企業の株式公開へ不安を残しました。

 中国の浙江吉利控股集団と独ダイムラーは、ダイムラー傘下の高級小型車ブランド「スマート」の事業を折半出資にすると発表。年末までに合弁会社を中国に設立し、次期スマートのEVを共同開発します。このほか、ダイムラーは、レベル4の自動運転トラックの実現を目指し、技術開発を手掛ける米Torc Robotics(トルク・ロボティクス)を買収すると発表しました。

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