<2023.7.28配信> 週間ブリーフ「日産がルノーEV新会社に最大6億ユーロ出資、ホンダやGMなど7社が北米でEV充電網 ほか」


日産自動車と仏ルノーは、資本関係見直しを巡り、2月の合意を踏まえた最終契約を締結しました。ルノーの日産に対する出資比率を引き下げ、両社は15%の株式を相互に保有する形となります。また、日産はルノーが欧州に設立する電気自動車(EV)&ソフトウエア新会社「アンペア」に最大6億ユーロ(約930億円)を出資します。

BMWの日本法人は、燃料電池車(FCV)「iX5 Hydrogen」の日本での公道走行を開始し、今年末まで実証実験を実施すると発表しました。FCVは2011年からトヨタ自動車と基礎研究を共同で実施。今回の実証実験からのフィードバックを製品開発に生かします。

菱ふそうトラック・バスは、バッテリー交換を手掛ける米国のスタートアップ、Ample(アンプル)と、日本国内におけるEVトラック向けバッテリー交換技術の共同実証を実施すると発表しました。初期の実証では「eCanter」新型モデルを使用し、バッテリー交換時間5分を目標としています。

中日本高速道路(NEXCO中日本)は、NECと共同で、高速道路で複数車両が梯団走行する除雪車の自動運転化に向けた技術開発に着手したと発表しました。2024年度内の自立走行技術や車間距離の保持技術の完成を目指します。

パナソニックエナジーは、EV用リチウムイオン電池の性能向上を目的に、英Nexeon(ネクシオン)と、電池負極のシリコン材の調達契約を締結したと発表しました。黒鉛に比べてシリコン材は理論値で約10倍の高い容量を持つとされ、体積当たりのエネルギー密度の向上を目指します。

住友電気工業は約300億円を投じ、、EV向け半導体材料の新工場を富山県に建設すると、日経新聞などが報じています。2027年からEV航続距離を1割ほど伸ばせる次世代パワー半導体のウエハーを量産する計画です。

トヨタ自動車は、月面走行技術を持つ有人与圧ローバ「ルナ・クルーザー」について、2029年の打ち上げを視野に、宇宙航空研究開発機構(JAXA)三菱重工業と連携し、開発を加速させると発表しました。

大阪市高速電気軌道(大阪メトロ)は2025年の大阪・関西万博に向け導入するEVバス2台を、路線バスとして運行開始しました。万博開催までには174台のEVバスを導入する計画です。

北米では、ホンダ、独BMW、米ゼネラル・モーターズ(GM)、韓国の現代自動車起亜、独メルセデス・ベンツ、欧州ステランティスの7社がEV用 高出力充電網を構築する合弁会社の設立に合意しました。あらゆるメーカーのEVを充電可能とし、2024年夏から充電器設置を始め、3万基以上を設置する予定です。米テスラへの対抗とみられます。

フォルクスワーゲン(VW)は、中国の小鵬汽車(XPENG)に7億ドル(約980億円)を出資し、約5%の株式を取得すると発表しました。両社はEV2車種を共同開発し、2026年に中国で販売する計画です。また、VWは同グループのアウディが、中国の上海汽車集団と提携拡大で合意したことも併せて発表しました。

台湾の鴻海精密工業は、独ZFと乗用車部品の開発で提携し、車のシャシー(車台)システムを手掛けるZFの子会社ZFシャシー・モジュールに50%を出資すると発表しました。EVを含む車台システムの開発と供給拡大を目指します。

欧州ステランティスと韓国サムスンSDIは、両社の合弁会社StarPlus Energyによる2カ所目の電池工場を建設すると発表しました。新工場は2027年から稼働を始め、当初の年間生産能力は34GWhを計画。建設する場所は、現在検討中としています。

自動運転技術開発の米ウェイモは、ライドヘイリング事業「Waymo One」に注力するため、自動運転トラック技術の開発を先送りすると発表しました。ダイムラー・トラックの北米部門との協業は継続し、自動運転トラック用プラットフォームの開発は進めます。

トヨタ自動車と中国・広州汽車集団との合弁会社、広汽トヨタは中国事業で1000人を削減したことが分かりました。EVシフトや景気減速等で新車販売が振るわなかったためとみられます。

 

 

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