<2021.5.6配信> 週間ブリーフ「日産がダイムラー株すべて売却へ、百度(Baidu)が無人の自動運転タクシーを運行 ほか」


日産自動車は、保有していた1.54%に相当する独ダイムラーの株式すべてを売却すると発表しました。売却額は11億4900万ユーロ(約1500億円)となり、この資金を電動化への投資に充てます。日産では両社のパートナーシップに変更はない、としていますが、協力関係はさらに縮小するとみられます。

トヨタ自動車の欧州法人は、電気自動車(EV)のミニバン「Proace CITY Electric(プロエースシティ・エレクトリック)」を発表しました。50kWhのリチウムイオン電池を搭載し、航続可能距離は260〜280km。2021年中に欧州市場で発売予定です。トヨタは欧州市場のミニバン供給では2012年から仏グループPSA(現・ステランティス)と協力しています。

NTTデータは、内閣府など省庁連携で進める戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第2期「自動運転(システムとサービスの拡張)」の地理系データ流通促進に関わる取組として、交通環境情報ポータルサイト「MD communet」を一般公開しました。モビリティ分野のデータ所有者と、それらのビジネス活用を目指す利用者をマッチングし、新たなビジネス創出を支援します。

中国では、ネット検索大手の百度(Baidu)が北京市内の公園で、運転席に安全員を置かない無人の自動運転タクシーの運営を始めました。第一汽車集団の「紅旗」をベースに開発した車両10台前後を使い、乗客は設けられた8カ所のステーションで乗り降りします。中国国内で、完全自動運転車を有料で運営するのは初めて、としています。

欧米では、独BMWと米フォード・モーターが、全固体電池を開発するスタートアップ、米ソリッドパワー(Solid Power)への出資を拡大すると発表しました。他企業も含めた出資額は1億3千万ドル(約140億円)で、今回の投資で両社の出資比率は対等となり、取締役会へ代表が参加します。BMWは2030年までにEVに全固体電池を搭載する計画を発表しています。

フォルクスワーゲンは、カーボンニュートラル達成に向けた2030年までの計画を発表し、2025年までに脱炭素化に140億ユーロ(約1兆8400億円)を投資し、風力発電所や太陽光発電所の建設も支援すると発表しました。2030年までに車両1台のCO2排出量を2018年比40%に削減することを目指します。

商用車大手の独ダイムラー・トラックとスウェーデンのボルボは、燃料電池(FC)の合弁会社セルセントリックの量産に向けたロードマップを発表しました。セルセントリックでは2025年からトラック向けFCシステムの生産を開始し、ダイムラーとボルボは2020年代後半にFCトラックの量産する計画です。

EV開発の新興、英アライバル(Arrival)は配車サービス大手の米ウーバー・テクノロジーズと提携し、配車サービス向けのEVを開発していると発表しました。2021年中にデザインコンセプトを公開し、2023年に生産開始予定です。ウーバーでは2030年までに北米と欧州ですべての運行車両をEVにする計画を掲げています。

ゼネラル・モーターズ(GM)はユーザーの充電を簡素化し、EV体験を高めるため、充電ネットワークやモバイルアプリ、その他サービスを統合して充電を支援する「Ultium Charge360(アルティウム・チャージ360)」を発表しました。

イギリスの英運輸省は、2021年内に同国内の高速道路で自動運転車の走行を許可すると発表しました。車線維持システム「ALKS」を搭載し、時速37マイル(60km)以下の車両の自動運転走行を許可する方針です。

 

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