トヨタ自動車は主力SUV「RAV4」の新型モデルを発表し、ウーブン・バイ・トヨタで開発を進めるソフトウェア開発プラットフォーム「Arene（アリーン）」を初めて採用したと発表しました。採用を皮切りに、SDVを本格化させます。新型RAV4にはハイブリッド車（HV）とプラグインハイブリッド車（PHV）を用意し、ガソリン車は廃止します。

トヨタ自動車とアイシン、デンソー、豊田通商、ウーブン・バイ・トヨタのトヨタグループ5社はAI・ソフトウェア人財の育成を強化する「トヨタソフトウェアアカデミー」の発足を発表しました。また、トヨタは、AI研究・開発などへ投資を大幅に拡大するため「グローバルAIアクセレレーター（GAIA）」を開始しました。

ホンダは電動化の説明会を開き、EV市場の減速を踏まえ、2030年度までのEV関連投資を10兆円から7兆円に減額すると発表しました。一方でHV戦略を強化し、2027年からの4年間で次世代HVを世界で13モデル投入し、販売目標を220万台へと拡大します。

日産自動車は、6代目となる新型「マイクラ」（日本名：マーチ）を、新型EVとして欧州市場に投入すると発表しました。マイクラの航続距離は最大408kmで、2025年後半に欧州で販売開始します。

三菱自動車は、仏ルノーが設立したEV子会社アンペアへの出資を実行しないと発表しました。ルノー、アンペアとはEV供給を受けることなどを含め、協業の可能性を模索します。3月には日産自動車もアンペアへの出資を取りやめていました。

三菱ふそうトラック・バスは､岩谷産業とサブクール液化水素（sLH2）充填技術の 共同研究開発について基本合意書を締結したと発表しました。sLH2充填は低い運用コストや充填時間短縮など優位性があり、燃料電池（FC）トラックなどへの活用を目指します。

また、三菱ふそうトラック・バスは、同社研究所が所在する栃木県さくら市と、有事の際にトラック、バスを提供する「災害時における車両提供に関する協定」を締結したと発表しました。

蓄電池やEV充電を手掛けるパワーエックスは、バス事業を展開する国際興業と提携し、蓄電池を活用したEVバス向け充電システムを全国に展開すると発表しました。第一弾として、国際興業バスのさいたま市内の営業所に、EVバス専用としては初となる蓄電池型超急速EV充電器を設置しました。

海外では、中国・比亜迪（BYD）が欧州市場の販売台数で、4月に初めて米テスラを上回ったことが、英国の調査会社ジャト・ダイナミクスの発表で分かりました。BYDは前年同月比169%増の7231台のEVを販売。販売を減らし7165台となったテスラを超えました。

また、BYDはハンガリーの首都ブダペストに欧州事業を統括する欧州本社を設置すると発表しました。BYDはハンガリーでのEV生産工場の建設を計画しています。

中国の寧徳時代新能源科技（CATL）は、香港証券取引所に上場し、356億香港ドル（約6500億円）を調達しました。深圳証券取引所にも上場している重複上場で、今年最大の調達額となりました。調達資金はハンガリー工場など欧州事業拡大に充てます。

米ゼネラル・モーターズ（GM）は、米国製の一部車両の中国への出荷を停止したと発表しました。GMは高級輸入車の直販事業「デュラント・ギルド」を通じて中国へ車両を輸出していましたが、中国の関税引き上げや販売不振などで事業を見直します。

米フォード・モーターはEV事業の縮小を進める中、日産自動車にケンタッキー州のバッテリー工場の一部の使用を認める計画だと、米ウォール・ストリート・ジャーナルが報じています。韓国の電池大手SKオンと設立し、現状で部分稼働している工場で、日産向けのバッテリーも生産する計画です。

スウェーデンのボルボ・カーズは、米グーグルと提携を拡大し、グーグルの生成AI「Gemini」を含む最新のアンドロイド・オートモーティブOSの機能を、ボルボ車で提供すると発表しました。Geminiは今年後半に現在の Google アシスタントに代わって提供されます。

米アップルは、「CarPlay（カープレイ）」の最新版で、スピードメーターなどとも連動する「カープレイ・ウルトラ」が、英アストン・マーティンに採用されたと発表しました。まずは北米で販売される車両で利用可能となります。ほかに、韓国の現代自動車グループの採用も決まっています。

米国の新興EVメーカー、Slate Auto（スレート・オート）は、カスタマイズが可能で、税額控除を受けた価格が2万ドル（約290万円）以下からとなるEVピックアップトラックが、10万人の予約を獲得したと発表しました。