<2025.1.10配信> 週間ブリーフ「トヨタのウーブン・シティが今秋にも実証開始、現代自動車がエヌビディアと戦略提携 ほか」


トヨタ自動車は、米国ラスベガスで開催中の「CES 2025」で、静岡県裾野市に建設中の実証都市「ウーブン・シティ」のフェーズ1の建築が完了し、2025年秋にも始動すると発表しました。ダイキン工業や日清食品など5社が実証に参画することも公表。オフィシャルローンチに向けて準備を本格化します。

ソニー・ホンダモビリティは、電気自動車(EV)「AFEELA 1(アフィーラ ワン)」を発表し、米国カリフォルニア州でオンライン予約受付を開始しました。価格は8万9900ドル(約1420万円)から。最新のADAS技術や対話型AI、エンターテインメントを搭載しています。また、2025年後半にカリフォルニア州で「AFEELA」ブランドを体験できる新拠点2カ所をオープンすることも発表しました。

ホンダは、2026年にグローバル市場への投入を開始するEVゼロ・シリーズの「Honda 0 SALOON(サルーン)」と「Honda 0 SUV」のプロトタイプを公開しました。自動運転レベル3(アイズオフ)を搭載し、世界に先駆けて全域アイズオフの実現を目指します。併せて、同シリーズ搭載する独自のビークルOS「ASIMO OS(アシモ オーエス)」も発表しました。

ホンダルネサスエレクトロニクスは、SDV用の高性能 SoCの開発契約を締結したと発表しました。開発するSoCは業界トップクラスのAI性能や電力効率を目指し、2020年代後半以降に発売するモデルへの搭載を予定しています。

パナソニックエナジーは、新興EVメーカーの米ルーシッド・グループが生産開始した新型EVに車載用円筒形リチウムイオン電池が搭載されたと発表しました。2022年に電池の供給契約を締結して以降、供給車種を増やしています。

マツダは、車載用電池のモジュール・パック工場を山口県岩国市に新設すると発表しました。新工場では、パナソニックエナジーから調達する車載用円筒形リチウムイオン電池セルのモジュール化とパック化を行います。生産能力は年間10GWh の予定で、2027年度の工場稼働開始を目指します。

アイシンは物流効率化のためヤマト運輸と「ラウンド輸送」で協力を開始したと発表しました。オートマチックトランスミッションなどの製品を名古屋港に輸送した後、空荷になることが多い復路便トラックでヤマト運輸の荷物を運びます。

ヤマトホールディングスは脱炭素化に向けて、再生可能エネルギー由来電力などを提供する新会社「ヤマトエナジーマネジメント」を設立しました。発電大手のJERAグループと協業し、2025年度中に電力事業を開始します。

ロケット開発のインターステラテクノロジズは、トヨタグループのウーブン・バイ・トヨタと資本および業務提携に合意したと発表しました。トヨタの知見を取り入れ、低コストで高品質、量産可能なロケットづくりを目指します。ウーブン・バイ・トヨタは約70億円を出資し、取締役を派遣します。

大阪市高速電気軌道(大阪メトロ)JR西日本など関西の鉄道7社でつくる関西MaaS協議会は、「KANSAI MaaS」で電子チケットサービスのQR乗車券対応を開始すると発表しました。関西エリアの円滑な移動を実現し、4月開幕の大阪・関西万博に向けた観光需要を促します。

海外では、米国で開催中のCESで、米エヌビディアが自社SoC製品を活用したパートナーシップの拡大を発表し、トヨタ自動車と高度な運転支援機能の開発で提携すると発表しました。トヨタはエヌビディアの「DRIVE AGX Orin」SoCを搭載、「DriveOS」で稼働する次世代自動車を開発します。

韓国の現代自動車グループも、人工知能(AI)を活用した技術開発に向けて米エヌビディアと戦略的パートナーシップを締結したと発表しました。米エヌビディアのコンピューティング技術とと AIエンタープライズ・ソフトウェアを活用しAI向けのデータを管理します。

BMWグループはCESで 2025年末からEV「ノイエ・クラッセ(Neue Klasse)」に搭載する車載システム「Panoramic iDrive」を公開しました。パノラミック・ビジョンと呼ぶ新開発のヘッドアップ・ディスプレイでは、フロントガラス下部一面にコンテンツ投影を可能にするなど新しいユーザー体験を提供します。

カナダのブラックベリーはQNXブランドの戦略的リローンチをするとともに、米マイクロソフトとの提携も発表しました。クラウド内でソフトウェア構築やテスト、改良を容易に行える環境を構築し、SDV開発の期間短縮を目指します。

デジタル地図の欧州ヒア・テクノロジーズは、自動運転開発を効率化する新ソフトウェアツール「SceneXtract」を公開。また、ソニー・ホンダモビリティ「AFEELA」にもHERE Navigation SDKなどヒアの技術が搭載されると発表しました。

中国では、小鵬汽車(Xpeng)と独フォルクスワーゲン(VW)グループの中国子会社が、中国国内でEV充電網の整備で覚書(MOU)を交わしたと発表しました。中国全土の420都市で計2万基の充電スタンドが利用可能となり、さらなる拡充も計画しています。

米国防総省は、中国軍との協力が疑われる軍事関連企業リストに、寧徳時代新能源科技(CATL)騰訊控股(テンセント)を追加したと発表しました。中国商務省などが反発しています。CATLの追加はテスラにも影響が出る可能性があります。

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