<2024.11.1配信> 週間ブリーフ「トヨタとNTTが共同でモビリティAI基盤を構築、EUが中国製EVへの追加関税を正式決定 ほか」


トヨタ自動車NTTは交通事故ゼロに向けて提携し、切れ目のない通信基盤と、大量のデータを処理するAI基盤、計算基盤を組み合わせた「モビリティAI基盤」を共同で構築すると発表しました。2030年までに5000億円規模を投じ、2028年頃からの社会実装を目指します。

スズキトヨタ自動車は、両社の協業を発展させ、スズキが開発するSUVタイプの電気自動車(EV)を、トヨタにOEM供給すると発表しました。OEM供給による初めてのEVで、世界各国で順次販売を開始します。

いすゞ自動車は、今月から神奈川・藤沢工場でバッテリー交換式ソリューション「EVision Cycle Concept」の社内実証実験を開始したと発表しました。ステーションとEV車両を新たに開発し、社会実装に向けた検証を進めます。

日野自動車は、EVフルフラット路線バス「日野ブルーリボン Z EV」を発売しました。小型化したバッテリーを屋根上や最後部の座席下に収納するなどして、フルフラット・フロアを実現しました。

日立Astemoは、SDVへの対応の拡充や新たなモビリティサービスの実現を目指し、ソフトウェア・クラウドサービス事業を行う新会社「アステモ・サイプレモス (Cypremos)」を設立したと発表しました。

デンソーは半導体設計の米クアドリックとAIの演算処理に特化した半導体のひとつであるNPUに関する開発ライセンス契約を締結したと発表しました。車においてAIの重要性が高まるなかで、両社の技術を合わせて車載用半導体IP(NPU)を共同開発します。

三菱電機モビリティアイシンは、次世代電動化関連製品の開発に関する業務提携契約を締結し、アイシンで先行開発しているイーアクスルの開発を共同で進めると発表しました。2020年代後半の市場投入を目指します。5月に基本合意を発表していた合弁会社設立はせず、業務提携に切り替えて進めます。

完全自動運転車を開発するTuring(チューリング)は、独自の専用計算基盤「Gaggle Cluster」を構築し、この計算基盤を活用した自動運転AIを使い、走行試験を開始したと発表しました。NTTPCコミュニケーションズが計算基盤の構築を技術支援するなど、NTTグループがサポートしています。

自動運転ソフトウェアのティアフォーは、長野県塩尻市の一般道で自動運転レベル4の認可を取得したと発表しました。歩行者と一般車両が混在する環境下の一般道で、車両の最大時速35kmでのレベル4認可は全国で初めてとしています。

北海道の上士幌町は、遠隔監視システムを使った自動運転レベル4でのバス走行の実証実験を開始しました。ソフトバンク子会社のBOLDLY(ボードリー)と連携し、仏ナビヤ製「NAVYA ARMA」を使用しています。

海外では、欧州連合(EU)欧州委員会が、中国製のEVに対する追加関税の導入を正式に決定しました。今後5年間、従来の10%に7.8〜35.3%を上乗せし、最大45.3%の関税を課します。一方で、中国政府は追加関税を支持する欧州諸国への大型投資を一時停止するよう国内自動車メーカーに指示したと、ロイター通信などが報じています。

フォルクスワーゲン(VW)は、2024年7-9月期決算で営業利益が前年同期に比べて42%減の28億5500万ユーロ(約4700億円)となり、業績悪化が鮮明となりました。中国勢との競争でEVが失速したことが要因の一つで、VWは国内工場10カ所のうち少なくとも3カ所を閉鎖する計画を示しています。

フォード・モーターは、主力の大型EVピックアップトラック「F-150 Lightning」を生産する米国ミシガン州の工場で、生産を年末まで停止すると発表しました。大型EVの需要が低迷し、同社の7-9月期決算でもEV事業が利益を押し下げており、生産計画を見直します。

商用車大手の独ダイムラー・トラックとスウェーデンのボルボは、大型車両向けのSDVプラットフォームを共同開発するため、折半出資の合弁会社を設立すると発表しました。業界標準を確立し、他商用車メーカーにも供給する予定です。両社は、他のすべての事業分野では競合関係を維持するとしています。

中国の小米(シャオミ)は、EVスポーツカー「SU7」の高級版「SU7 Ultra」を発表しました。価格は81万4900元(約1800万円)で、時速0kmから100kmまで1.98秒で達します。すでに受注を開始し、2025年3月から納車の見込みです。

 

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