日本電産は、オムロンの自動車部品子会社のオムロンオートモーティブエレクトロニクスを買収すると発表しました。制御システムやセンサーに強みを持つ同社を取り込むことで競争力を高め、電動化や自動運転関連領域の強化が狙いです。買収額は約1000億円を見込んでいます。このほか、日本電産は自動運転向けに、新型のアンテナで精度を高めたレーダーを開発したことも発表しました。
中国では、上海国際自動車ショーが開幕し、電気自動車(EV)の新型モデルやコンセプトカーの公開が相次ぎました。トヨタ自動車は中国では自社ブランドとしては初めてとなるEV「C-HR」「イゾア」を発表。また、中国の新興EVメーカーの奇点汽車と電動化において技術提供するなど協業することも明らかにしました。
ホンダは中国の合弁会社、東風本田汽車が手掛けるEVコンセプト車「X-NV」を公開。日産自動車は低価格帯の現地ブランド「ヴェヌーシア」のEVを発表しました。また、独アウディはレベル4自動運転技術を搭載したEVコンセプト「AI:ME」を公開したほか、欧米・現地メーカーがアイデアや技術力をアピールしました。
上海ショー以外では、ホンダは電動化の加速などに対応するため、現地合弁の東風本田が約30億元(約500億円)を投じて中国湖北省で新工場を完成しました。また、日産自動車と仏ルノーは中国・上海でEVや自動運転、コネクテッドカーを研究開発する合弁会社を設立したと発表しました。
国内ではパイオニアとキヤノンが自動運転に使う3D-LiDARの共同開発契約を締結。パイオニアが量産化へ向けて開発している3D-LiDARにキヤノンの光学技術を組み込むことで小型化・高性能化を進め、早期の製品投入を目指します。
ソニーと都内タクシー会社5社が出資する、みんなのタクシーは、タクシー配車アプリ「S.RIDE(エスライド)」のサービス提供を東京都内で開始したと発表しました。グリーンキャブや国際自動車などのタクシー5500台で始め、9月までに1万台規模に広げる計画です。
ヤフーは同社が提供するカーナビアプリ「Yahoo!カーナビ」が、アップルの車載統合システム「CarPlay」に対応したと発表しました。また、伊藤忠商事は米国のライドシェアサービスを提供するVia Transportation(ビア・トランスポーテーション)に出資したと発表しました。
海外に関しては、テスラとパナソニックが共同運営する米ネバダ州のEV用電池工場への拡張投資を凍結すると報じられています。また、独ダイムラーは次世代電池素材を手がける米国の新興企業Sila Nanotechnologies(シラ・ナノテクノロジーズ)に出資すると発表しました。