今週は米国ラスベガスで開催されている世界最大の家電見本市「CES 2018」から発表が相次ぎました。
トヨタ自動車は、移動や物流などの多様なサービスに使える電気自動車(EV)コンセプト「e-Palette Concept」を発表。米アマゾン・ドットコム、ウーバーテクノロジーズ、ピザ・ハット、中国の滴滴出行、マツダの5社と車の仕様を開発し実証事業を進めていく予定です。また、トヨタ自動車は2018年中にアマゾンの音声アシスタント「Alexa」を一部車種に搭載するとしました。
仏ルノー・日産自動車・三菱自動車連合は、自動運転や人工知能(AI)などで技術を持つ新興企業に投資するベンチャーキャピタルを設立。今後5年で最大10億ドル(約1120億円)を投じます。
米フォード・モーターは都市のモビリティサービスを対象とした新しいクラウド・プラットフォームを発表。自動運転車を使った配送受託やセルラーV2X(Vehicle to Everything)の拡大を目指し、米食品宅配ポストメイトや米半導体大手クアルコムと提携します。
韓国の現代自動車は構造やパワートレーンを軽量化・小型化した次世代の燃料電池車「NEXO」を公開。また、米通信機器大手シスコとともにOTA(Over The Air)でのソフトウェアアップデートを2019年に販売する新車で実現すると発表しました。
画像処理半導体(GPU)大手の米エヌビディアは、独フォルクスワーゲン(VW)に自動運転技術AIシステム「DRIVE IX」を提供すると発表。ウーバーとも自動運転で提携するほか、同社の自動運転用SoC「DRIVE Xavier」が中国・百度や独ZFが進める自動運転車両に採用されることも公表しました。
また、ZFは米IBMやスイス金融大手UBSと共同開発している決済システム「Car eWallet」を公開し、ドイツ市場で今年中に導入することも明らかにしています。
米インテルは昨年買収したモービルアイの技術や、独BMW、VW、日産などの車両データを使い、2018年中に自動運転に向けた高解像度地図を構築する計画を公表。中国の上海汽車(SAIC)などとの提携も発表しました。
中国EVベンチャー、フューチャー・モビリティーは「バイトン」ブランドで、大型ディスプレーや自動運転機能を搭載し、顔認証による解錠や、音声や手ぶりでカーナビなどを操作できるコンセプト車を公開。19年末に中国で、20年に米国と欧州で販売するとしました。
日本企業では、パナソニックがアマゾンの音声アシスタント「Alexa」をネット接続がなくても操作できる車載システムや、次世代EV用プラットフォームとなる「ePowertrain」を公開。ソニーは自動運転向けの新しい車載イメージセンサーのコンセプトモデルを公開しました。