<2018.5.30配信> 週間ブリーフ「ウーバー自動運転事故で緊急ブレーキ作動しない設定に、トヨタが燃料電池生産へ投資拡大 ほか」


 米ライドシェア大手ウーバーテクノロジーズの自動運転車が3月にアリゾナ州で起こした死亡事故で米運輸安全委員会(NTSB)が中間報告を発表。衝突時に緊急ブレーキが作動しない設定にされていたことが分かりました。自動運転開発競争や試験データ収集が過熱する中で、同社の自動運転試験の拙速さが明らかになっています。

 米アップルは独フォルクスワーゲン(VW)と自動運転開発に関する契約を交わした模様です。アップルがカリフォルニア州の本社地区で計画する従業員向けシャトルサービスにVWから電動ミニバン「T6」を調達し、自社開発の自動運転技術を搭載すると報じられています。自動運転車開発プロジェクト「Titan(タイタン)」の一環とみられます。

 トヨタ自動車は燃料電池車(FCV)の普及に向け、愛知県豊田市の本社工場内にFCV基幹部品の燃料電池スタックを生産する建屋を新設すると発表しました。2020年頃からの稼働開始を目指します。

 また、トヨタ自動車スズキは開発や生産、市場開拓で新たな共同事業に向けた協議を始めると発表。スズキ主体で開発する小型超高効率パワートレインにデンソーとトヨタが技術支援することや、インド・アフリカの生産・販売についても具体的な連携策を協議します。

 中国の車載電池大手、寧徳時代新能源科技(CATL)は横浜市内に日本の営業・開発支援拠点を開設しました。日本の自動車メーカーとの連携を強化し、各社が中国市場に投入する電気自動車(EV)への電池搭載を狙うとみられます。

 独BMWは自動車メーカーで初めて、ハイブリッド車(HV)の高電圧バッテリー向けのワイヤレス充電システムの販売を開始した、と発表しました。まずはドイツで販売され、日本や英国、米国、中国にも導入されます。また、独ポルシェは同社初のピュアEVとなる「ミッションE」を日本で2020 年に発売すると発表しました。

 独ボッシュは中国・安徽省で、インフォテイメントやコネクテッドカー向けのシステムを生産する新工場を開設したと発表。また、独シーメンスはスウェーデンのスタートアップ企業・ノースボルトが同国内で計画しているEV用電池の大規模工場建設プロジェクトに参加すると発表しました。

 韓国・現代(ヒュンダイ)自動車は、車向けシステム開発の米XEVO(ジーヴォ)と車載インフォテイメントでの決済システムを開発していることを発表しました。

 このほか、国内では、日本政府が6月にまとめる成長戦略で、道交法の見直しを進め、緊急時の運転手操作が必要な「レベル3」自動運転車を、30年までに国内新車販売の3割以上にする目標を掲げると報じられています。

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