<2025.12.26配信> 週間ブリーフ「ホンダなど4社がEVを使ったV2G実証を開始、ハーマンがZFのADAS事業を買収 ほか」


ホンダは、個人所有のEVに蓄えた電気を家庭や地域の電力ネットワークに供給するV2G(ビークル・ツー・グリッド)の実証を始めたと発表しました。ホンダのEV充給電制御を活用し、電力事業のMCリテールエナジーのシステムと連携。住友電気工業ALTNAソリューションズとも連携し、複数のEVを制御して電力市場での取引を実施します。

ホンダは、人気の軽自動車「N-BOX(エヌボックス)」のEVを2027年度をめどに販売する、と日経新聞が報じています。現在発売されている軽EVは日産自動車の「サクラ」と三菱自動車の「eKクロスEV」の2車種ですが、スズキや中国のBYDも来年以降に発売予定で競争が激しくなりそうです。

トヨタ自動車は、高級ブランド・レクサスのEV「RZ」を一部改良して発売したと発表しました。EVシステムを刷新してモーターの高出力化や航続距離の伸長、充電所要時間の短縮を実現。最上級グレード「F SPORT」には、電気信号でタイヤ角を制御する「ステアバイワイヤ」を初めて採用しました。

国内自動車業界のサイバーセキュリティー団体、Japan Automotive ISAC(J-Auto-ISAC)は、ソフトウェアの部品表「SBOM(エスボム)」の活用指針を初めて公開しました。自動車の高度化・知能化に伴うサプライチェーンの透明化やセキュリティの脆弱性管理を迅速化するため、SBOMの普及を図るのが狙いです。

三重県の桑名市伊勢市三重交通は、両市内を走る自動運転バスを同時に遠隔から監視する実証実験を開始しました。三重交通本社の遠隔監視室から監視し、自動運転レベル2で実証運行。運転手不足の課題解決のためにレベル4の実用化を目指します。

京王電鉄バスと東京都多摩市は、多摩ニュータウン鶴牧エリアのバス路線で、大型自動運転バスの実証運行をすると発表しました。自動運転サービスのA-Driveが車両とシステムを提供し、自動運転レベル2で運行。2027年度にレベル4での運行を目指します。

クラウド型タクシー配車システムの電脳交通は、沖縄県内の郵便局約80カ所に設置したQRコードからタクシーを呼べるサービスの実証を始めました。スマートフォンでQRコードを読み取り、氏名など必要事項を入力・送信すると配車依頼ができる仕組みです。

韓国のサムスン電子の子会社ハーマンインターナショナルは、独ZFからADAS事業を15億ユーロ(約2750億円)で買収すると発表しました。買収は車載コンピュータ、センシング、ソフトウェア領域を含み、ハーマンが強みとするデジタルコックピット技術と統合することで、領域横断的な体験づくりの支援を強化します。

台湾の鴻海精密工業傘下でEV開発を手がける鴻華先進科技は、自社ブランド初となる「BRIA(ブリア)」を台湾で発売すると発表しました。クロスオーバーEVで、自動運転レベル2相当のシステムを備え、価格は89万9000台湾ドル(約450万円)から。

また、鴻華先進科技は台湾自動車ブランドの納智捷汽車(ラクスジェン)を買収すると発表しました。ラクスジェンは台湾大手・裕隆集団(ユーロン・グループ)の傘下で、鴻華先進科技が開発したEVの供給を受けて販売していました。

韓国の電池大手LGエナジーソリューションは、ホンダとの合弁で米オハイオ州に建設したEV電池工場の建屋などを約4兆2000億ウォン(約4500億円)でホンダ米国法人に売却すると発表しました。北米におけるEV需要減速が要因で、ホンダは電池生産の一部をHVや蓄電池向けに転用するとみられています。

米配車大手のウーバー・テクノロジーズリフトは、中国の百度(バイドゥ) と提携し、2026年に英国で自動運転タクシーの試験運行を始めると発表しました。ウーバーとリフトの配車プラットフォームに、百度の自動運転車両「アポロ・ゴー」が導入されます。英国では米ウェイモや英ウェイブも自動運転タクシーの準備を進めています。

東南アジア配車大手のグラブは、中国の自動運転開発・モメンタと業務提携すると発表しました。東南アジア向けにモメンタの先進運転支援システムを搭載した車や、自動運転タクシーの普及で協業します。

韓国の現代自動車グループは、来年1月に米国ラスベガスで開催される「CES 2026」で、AIロボティクス戦略を示すと発表しました。グループ企業のボストン・ダイナミクス(Boston Dynamics)が新型ロボット「アトラス(Atlas)」をステージで公開します。

 

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