<2023.6.23配信> 週間ブリーフ「パナソニックエナジーとマツダがEV電池で提携検討、VWが傘下ブランドの管理体制見直し ほか」


パナソニックエナジーマツダは、電気自動車(EV)向け電池で中長期的なパートナーシップ構築を検討すると発表しました。パナソニックエナジーが日本・北米の工場で製造した円筒形リチウムイオン電池を供給し、マツダは2020年代後半に導入するEVへの搭載を視野に入れます。

マツダは、独自技術の「ロータリーエンジン」を発電機として使い航続距離を延ばしたプラグインハイブリッド車(PHV)「MAZDA MX-30 e-SKYACTIV R-EV」の量産を開始したと発表しました。ロータリーエンジン搭載車を量産するのは、約11年ぶりです。

韓国の現代自動車と、カルチュア・コンビニエンス・クラブは、EVを使ったライフスタイルの先導やデータを活用した共同サービスの開発などで協業すると発表しました。主にモビリティサービス創出、データマーケティング、EV体験プラットフォーム開発の領域で協業します。

トヨタ自動車は、サブスクリプションサービスKINTOのプリウス「Unlimited専用グレードU」で、技術革新に合わせて車を進化させ、高度運転支援機能などを追加できるアップグレード・サービスを開始したと発表しました。

スズキは、「空飛ぶクルマ」の製造に向けて、スタートアップのSkyDrive(スカイドライブ)と協業すると発表しました。スズキグループが静岡県内に保有する工場を活用し、2024年春ごろ、空飛ぶクルマの製造開始を目指します。

ニデックは、米国子会社ニデックモータが、ブラジルの航空機大手 Embraer(エンブラエル)と航空産業向けの電機駆動システムの合弁会社を設立すると発表しました。新会社はアーバン・エア・モビリティ(UAM)市場に参入し、空飛ぶクルマ向けに製品やサービスを提供します。

ティアフォーは、自動運転EVの生産を加速させるソリューションを発表しました。完成車メーカーと提携し、電動化モジュールと自動運転に対応したEEアーキテクチャを開発。国内の工場で生産できる環境も整え、顧客の自動運転EVの製品化を支援します。

九州電力と自動車販売大手ヤナセは、EV普及に向けて提携したと発表しました。九州電力では、集合住宅向けEV充電サービス「PRiEV」で戸建てと同じような個人専用EV充電を実現していて、ヤナセと連携したEV紹介などでEV普及拡大を図ります。

海外では、独フォルクスワーゲン(VW)グループが、収益力とキャッシュフローを強化するため、アウディ、ポルシェなどの傘下10ブランドが独自に収益目標を定め、柔軟に開発ができる体制に変更すると発表しました。経営効率を高め、2030年にグループ営業利益率を最大11%にすることを目指します。

また、VWのバッテリー子会社PowerCo(パワーコー)は、バッテリー・セルの製造の際にエネルギーを30%削減できる「ドライコーティング」と呼ばれる製造技術を開発したと発表しました。2026-27年に実用化し、欧州と北米の生産工場に導入する計画です。

欧州ステランティスと台湾の鴻海精密工業は、折半出資の半導体合弁会社「SiliconAuto」を設立すると発表しました。オランダに本社を置いて最先端の半導体を設計し、2026年からステランティスを含む自動車メーカーに販売を開始する予定です。

米国では、EVメーカーの米リヴィアン・オートモーティブが、同社EVを米テスラの急速充電設備「スーパーチャージャー」で充電可能にすると発表しました。2024年に、北米のスーパーチャージャー1万2000台を使えるようになります。

中国政府は、新エネルギー車(NEV)購入時の優遇税制措置を2027年末まで延長すると発表しました。国内のEV業界を下支えし、EVブランドの育成を目指します。

このほか、欧州連合(EU)が、EVなどの蓄電池のリサイクルを域内で義務づける規制を導入すると、日経新聞などで報じられています。年内に施行される見通しです。

 

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