<2023.4.21配信> 週間ブリーフ「上海モーターショーでトヨタ・日産・ホンダなど新型EV発表、米国EV税優遇で日本車対象外に ほか」


世界有数の自動車展示会である上海国際モーターショーが中国で開幕し、日本や中国、欧米の自動車メーカーが多くの新型EVを発表しました。

トヨタ自動車は、電気自動車(EV)専用ブランド「bZ(ビーズィー)」シリーズのコンセプトカー2車種「bZ Sport Crossover」「bZ FlexSpace」を初披露しました。2026年までに発売予定のEV10モデルのうちの2モデルとして2024年に中国市場に導入します。

ホンダはEV専用ブランド「e:N(イーエヌ)」シリーズの第2弾モデルを2024年初頭に発売すると発表し、プロトタイプ2車種「e:NP2」「e:NS2」を公開しました。2027年までにEV10車種を投入する計画で、中国市場では計画を前倒し、2035年までにEV販売比率100%を目指します。

日産自動車は、中国ユーザーのライフスタイルやニーズにあわせて開発したSUVのEVコンセプトカー「Arizon」を初公開しました。車内で乗員と対話しながら必要な情報を提供するバーチャルパーソナルアシスタントを搭載しています。

欧州勢では、独フォルクスワーゲン(VW)が、新開発の電気駆動ユニットを搭載したEVセダン「ID.7」を初公開。車載バッテリーの容量は最大200kWで、航続距離は最大約700kmとなる見込みです。

また、独メルセデス・ベンツは高級車モデル「マイバッハ」で初めてとなるEVを発表し、独BMWは大型EVセダン「i7」の高性能モデルを初公開しました。

中国勢では、比亜迪(BYD)が高級EVブランド「仰望(ヤンワン)」で、オフロードSUVの「U8」とスーパーカーの「U9」を披露。U8の予約販売価格は109万8000元(約2100万円)と、高級車市場の開拓を狙います。

浙江吉利控股集団は、EVブランドZEEKRのSUV「X」を展示し、年内にスウェーデンとオランダに販売店を設けて欧州進出する計画を発表。このほか、上海蔚来汽車(NIO)小鵬汽車(Xpeng)なども新型EVを展示しました。

また、中国の電池大手、寧徳時代新能源科技(CATL)は、現在主流のバッテリーの約2倍のエネルギー密度となる新しい電池技術を開発したと発表しました。2023年中にも量産を始める計画です。

モーターショー以外では、パナソニックエナジーが、大型商用EVのインフラソリューションを製造するノルウェーのヘキサゴンプルスと車載リチウムイオン電池を複数年にわたり供給する契約を締結したと発表しました。

また、パナソニックホールディングス(HD)は、米国オクラホマ州に、米国で3カ所目となる車載用電池工場の建設を検討していると報じられています。

トヨタ自動車は、エタノールを燃料に走行できる「フレックス燃料車」の小型ハイブリッド車(HV)を生産するため、ブラジル・サンパウロ州の工場に計約17億レアル(約450億円)を投資すると発表しました。

米財務省は、EVを購入する消費者向けの税優遇策で、新たに対象となる車種を公表し、日本車がすべて対象外となりました。従来対象だった日産「リーフ」も外れ、対象は、追加も含めて、米国メーカー13車種とVW1車種となりました。

ジャガー・ランドローバーは、今後5年で電動化や自動運転、人工知能(AI)、デジタル技術に150億ポンド(約2兆5千億円)を投資すると発表しました。この投資で、英国北西部の工場をEV専用の生産拠点に改修します。

韓国政府は、同国の電池3社、LGエナジーソリューションサムスンSDISKオンと共同で、2030年までに20兆ウォン(約2兆円)を投資し、固体電池を含む先端電池技術を開発する計画であると、ロイター通信などが報じています。

 

 

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