<2020.1.9配信> 週間ブリーフ「CESでソニーがクルマを発表、トヨタが静岡で未来の実験都市 ほか」


 米国ラスベガスで世界最大のデジタル技術見本市「CES」が開幕し、世界各国から4500社以上の企業が参加し、多くの自動車メーカーや部品メーカーが展示や新たな発表を行いました。

 トヨタ自動車は、静岡県裾野市に「WovenCity(ウーブン・シティ)」と呼ばれる実験都市を開発する「コネクティッド・シティ」プロジェクトを発表しました。東富士工場の跡地を利用し、敷地面積は約71万平方メートル。自動運転車両「e-Palette」などを走らせ、MaaSや人工知能(AI)の開発にも活用する予定で、関係者など2000人が居住することを見込んでいます。

 ソニーは同社初となる、同社のセンシング技術を搭載した電気自動車(EV)コンセプトカー「VISION-S」を披露しました。車内外の人や物体を検知・認識し、運転支援を実現するため、各種センサー計33個搭載。内部には大型ディスプレーを搭載し、エンタテイメントも充実させています。市販予定はありませんが、2020年中にも公道で走行実験する予定です。

 米ウーバーテクノロジーズは、韓国・現代自動車と電動の「空飛ぶタクシー」を共同開発すると発表しました。ウーバーは米ヘリコプター大手のベルなどと「eVTOL」と呼ぶ電動の垂直離着陸機の開発を進めていて、自動車大手との提携は初めてです。

 独ボッシュはAIを使った日よけ用の「バーチャルバイザー」を公開し、2025年には自社の全製品にAIを搭載すると発表。独ダイムラーは映画「アバター」をイメージした自動運転のコンセプト車「VISION AVTR」を公開し、環境に配慮した車づくりをアピールしました。

 独コンチネンタルはスピーカーレスの3Dオーディオ「Ac2ated Sound」を公開。独ZFは、自動運転を想定した次世代コックピットを公開し、自動運転レベル4の商用車メーカー向けのECUを、2024年にも市場投入するとしました。

 中国の新興EVメーカーのバイトンはCESに先立ち、2021年に中国から米国への輸出を始める同社初の市販EV「M-Byte」を北米で初公開。オンラインで受け付けている先行予約には世界から6万件の予約が入っていることも明かしました。

 このほか、米テスラが中国の上海工場で生産した量産車「モデル3」の出荷を開始しました。テスラの2019年10~12月の世界販売台数は11万2000台と、四半期ベースで過去最高を更新し、市場での評価が高まっています。

 デンソーは米半導体大手のクアルコムの子会社と、ドライバーの状況に応じ適切な表示や音を出す技術を確立するため、次世代のコックピットシステムの開発に向けて協業すると発表しました。

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